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2013/05/26

フランシスベーコン展

大好きな画家、フランシスベーコン展を観に東京国立近代美術館へ。

ツインピークスのレッドルームや小男のイメージの原型はここにあったと納得。

彼の作品は物語性を極力排除している為か、例えば「叫び」の作品にしても恐ろしいというより、何故か不思議な感覚に陥る。

歪められたり、複合された形象など一瞬ドキッと生理的に訴えかける作品であるが、激しさの中に静寂さが潜んでいる。

彼はフィルムの中で「アクシデントで作品が出来、描くときは意識の上で何をしているのか分からない」
と話していた。

そして「見た目のイメージではなく、私たち自身が把握する感覚のあらゆる領域を作りかえたい」
という言葉が印象的だった。

久々に眠っていた神経が覚醒された回顧展でした。
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2013/03/17

エルグレコ展

エルグレコは絶対観に行かねば!と思い東京都美術館へ。
お客さんもまばらでゆっくりと鑑賞することができた。
51点の作品が集結。

閉館1時間15分前に入館したので、とりあえず3Fまでサーっとすべてを観てから、又1Fに戻りじっくり鑑賞。

1Fは肖像画家エルグレコのコーナー。
「燃え木で蝋燭を灯す少年」
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暗闇の中少年が蝋燭に燃え木で火を灯しているが、光の使い方、コントラストが効果的。
彼の表情にぐっと惹かれる。

「白貂の毛皮をまとう貴婦人」
とても綺麗な女性。
肌はなめらか、瞳も強く、毛皮も繊細に描かれてとても緻密な作品。

みえるものとみえないもののコーナーで特に目を惹いたのは
「フェリペ2世の栄光」
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上半分は天上界、下半分は地上界。
右下には地獄、地上界の一番手前に神の審判を待つ黒衣のフェリペ2世がひざまづいている。

「改悛するマグダラのマリア」
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とてもかわいらしい。くりっとした目。白い肌。右手を鎖骨空を見上げたポーズもキュンとする。
だが左手には骸骨、、、。

ダヴィンチコードでその存在を知った。
マグダラのマリアはもともと娼婦、キリストに癒された病人で、弟子の1人となり、イエスと結婚していた?
ミステリアスなマグダラのマリアに心惹かれてしまう。

クレタからイタリア、スペインへ。

キリストがエルサレムの神殿から両替商や鳩売り商人を追い出すマタイの福音書のシーン「神殿から商人を追い払うキリスト」

マリアに天使のガブリエルが降り、マリアが聖霊によってイエスを身ごもることをつげる「受胎告知」

「オリーブ山のキリスト」
「十字架のキリスト」
「キリストの復活」
など興味深く作品を鑑賞。

ラスト、クライマックスは「無原罪のお宿り」
縦3.5Mの超大作。
色彩の美しさが圧巻。
縦長のキャンバスにマリアさまが天を仰ぎ、高く登っていくようすが竜巻状の螺旋構図で描かれている。
みんながしゃがんでみているので、真似してみた。
うわ、すごい。
急角度でみれるので、絵の印象が格段にアップ。

691a3ba7-s.jpg

エルグレコの絵は色彩と陰影の使い方、とくにハイライトを上手にとりいれている。
精密な筆さばき、重厚感がありながら躍動感と立体感がある。
近くでみるのも素晴らしいが、少し遠くからみるとまた違った印象を受ける。
エルグレコ展、行ってよかったです。
2011/02/12

山海塾 とばり

今回の舞台も生と死、宇宙、輪廻天性など壮大なテーマの作品でした。

とばりとは室内を隔てるのに用いる布のことであるが、古来夜のとばりにつつまれるなど、昼から夜への変化に用いられた言葉らしい。

舞台のバック幕には無数の星、そして舞台上には砂と楕円形の星というシンプルな背景。
虚空から生命が浮かび上がり、再び虚空へと消える。

天児さんとそのまわりをまわるダンサーのとのコリオでは強い生命が吹き込められ、それはまるで宇宙の花であるかのよう。
呼吸が連動され舞台が生かされる。

静寂さを美しく壊しながら、微生物のような肉体や、宇宙の海藻のような静かな流れにすーっと引き込まれていく。
指先までの繊細さや微少な動きの美は、特に山海塾特有のものだ。

天児さんの素晴らしいところはやはり表現力。
目で圧倒的に観客を惹き付けることができる。
ダンスの目は難しい。
自己アピールするわけではない。
何に対しての目であるのか、明確に表現しなければ、死んでしまうか、アンバランスな感覚になってしまう。

他のダンサーは目を殺している感じがする。
しかし白塗りをしていることにより、自己を消しているのでそれも違和感がない。

舞台を堪能した後天児さんのアフタートークを聞く。
今回のバックの星空は、8月の星空をコピーして、ダンサー達が6600個の黒幕に穴を開けて作ったものらしい。
テクノロジー主体の舞台が主流のなか、プリミティブさを求めていく感覚に共感する。

舞台を建築物とし、別の世界を構築している。
空間を呼吸させ、時間の遠近を舞台の中で作り上げる。
とおっしゃっていたのが印象的。

有意義な時間だった。
やはり舞台はいいなあ。
2011/02/07

山海塾 から・み

山海塾のパフォーマンスを2週連続観る。
1週目の作品は二つの流れーから・み

からみの言葉のイメージから想像するのは何かが絡んでいる様子。
しかし振り付け師である天児さんは

「から」はかつて外形といての肉体という意味であるが、今日内部空間をもったものの表面をおおう外皮の意味。
「み」も同様に肉体のことを意味しているが、この言葉は魂を宿した肉体を示す。

とタイトルについて解き明かす。

「から」は表からの身体、「み」は魂を含んだ内側身体を意味しているらしい。

舞台は薄く敷かれた砂と、10数枚の透明アクリルプレートが宙にぶら下がっている。
それぞれの板には赤か青の模様が描かれている。
動脈と静脈を表している?

最初のシーンは石像のように硬直した身体が倒れ、その身体を3人のダンサーが起き上がらせる。
空の肉体が倒れ、新たに生命を吹き込まれるのか、それとも死の肉体として存在しているのか。

遠のいていた記憶のシーンでは天児さんが舞い、周りの4人のダンサーは時に草花のようであり、胎児のようであり、両生類であるように見える。記憶の回帰であろうか?

内側の外は内側という場面ではアクリル板を挟んで3人が重なり、非常に面白い視覚効果を生み出していた。

ラストは小柄なダンサー達が手の指に赤いインク?を付けヒラヒラと早く流れている時間を演出し、それに相反して大柄ダンサーはゆったりと舞う。

「から」と「み」のリズムがここちよくからみあっていた。

少し天児さん太られたかしら?
2006/11/10

仏像展

先日、上野の東京国立博物館で開催中の仏像展を観に行ってきました。
仏像のことはあまり詳しくはないのですが、密かに仏像ファンです。仏像をみているだけで、そのエネルギーが体の中に入っていて、さらに寛大になれる気がするのですもの。

イメージすることが人間って重要ですよね。こうなりたい自分がいる。そのイメージのお手本の一つが、私は如来や菩薩、観音様なのです。
特にあの優しい顔つきっていうのは、絶対学ぶべきだと思います。で疲れている時、辛い時、意識してわざとあのような顔つきをすると、不思議と心も楽になるですね。皆がいつでも優しい仏像の顔つきでいつもいられたら、もっと世の中幸せな人が増えるのではないかしら。

仏像展で好きな大仏はやはり、奈良や平安時代の仏像です。
イケメン仏像やセクシー仏像もいて、ドキドキしてしまいました。天衣のウエーブの美しさ、体躯のきめ細やかさ、気品があり凛としていて、優しさ、素朴さの中にも強さ、精悍さがある。木彫りには木のスピリットが宿っているので、石や金属よりも個人的には好きです。

ところで、仏さまって誰が一番最初に作ったのか知っています?
実はギリシア人なんですって。ギリシア人がインドに流れ込んで、仏教に触れ、作ったらしいのです。そして支那がインドから学び、日本が支那から学んだのです。でも、それって凄いと思いません?砂漠や山脈を伝ってきたんですよ。それも1600年くらい前に。やはり芸術に国境はないんですね。そして日本人はそれを心から感銘し、日本文化に取り入れて、高めていったのです。仏像は日本人として誇れる、美しい日本文化の象徴ですね。
2006/10/18

ダリ展

朝早く家を出て、西船橋駅にある大好きなパン屋 Edy's bread のクロワッサンを買い(とても美味しい)自分も教えている、ヨガスタジオのシバナンダクラスに初参加する為、スタジオ入りすると、うそー!!!15年ぶりの友人との偶然の再会。
この前の日曜日も、NYで親しかった友人との10年ぶりの再会に感激し、今月の初めにも10年ぶりにNYで知り合った方と偶然に再会した。
2度あることは3度あるというが、感無量!!久し振りの再会は本当に嬉しい。
シバナンダのクラスは、とても気持ちよかった。
講師の方はシバナンダアシュラムで実際教えていて、サンスクリットの発音も、私がカナダで受けたものとはかなり違うし、マントラの音楽も違う???クラスを終え、彼女とシバナンダアシュラム話に花が咲く。

上野のダリ展へ。
ダリは私が一番好きな画家。ダリの絵をこの眼で観ることが出来るなんてドキドキしてしまう。
中に入ると凄い混雑ぶり。そういえば、美術館に入るのはNYから戻って初めて。
人に圧倒されそうだったが、ダリの絵を観る為にはそんなことは言ってられない。
こういうときには、おばさん的魂が燃える。
最初の頃の絵は、彼のシュールレアリスムのものと違い、質素な絵。
その後様々な影響を受け、彼自身の画風を確立していく様子が伺える。
もちろんだが、写真で観るダリの絵とは、色彩、細部の精密さ、インパクトなど全然異なる。
大胆かつ繊細。
絵に強いメッセージが沢山込められている。
凄い衝撃。絵を凝視していると、独特な彼の世界に、溶けて埋もれてしまいそう。
空想の世界でありながらも、現実と融合される独特な世界の魅力。
言葉で表現することは難しい。感覚的なものだもの。
時間が足りなく、泣く泣く美術館を去るが、久し振りの強烈な感覚が体に走った。
自分にとって、こんなに面白いと思う絵はめったにないだろう。